「最近、朝立ちを感じなくなった」
「疲れが抜けず、夜の自信も持てない」
そんな悩みの背景に、
睡眠の問題が隠れていることがあります。
眠りは、体と心を回復させるだけでなく、
男性ホルモンや勃起の働きとも深く関わっています。
この記事では、30年以上の臨床経験をもつ看護師の
立場から、睡眠とED・中折れの関係、朝立ちが
教えてくれること、今夜からできる眠りの整え方を、
研究や国の指針をもとにお伝えします。
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朝立ちは、睡眠中の「夜間勃起」の名残り

睡眠中には、性的な刺激とは関係なく、自然な勃起が
何度かくり返し起こります。
これを「夜間勃起」といい、夢を
見ることの多いレム睡眠のころに
起こりやすいとされています。
明け方はレム睡眠が多くなるため、目が覚めたときに
残っていた勃起を「朝立ち」として感じるのです。
MSDマニュアルでは、夜間や朝に
勃起がある場合は、体に原因がある可能性は低いと
考えられるとしています。
反対に、朝立ちをほとんど感じなくなったときは、
血管や神経、ホルモンの変化がないか、
一度確かめておくと安心です。
夜間勃起は、体の状態を映す
泌尿器科では、EDの原因を調べるために、
睡眠中の勃起を測る検査を行うことがあります。
この検査について調べた論文では、夜間勃起は、
うつ、喫煙、加齢、睡眠の病気などの影響を
受けることが報告されています
(Sex Med Rev. 2019)。
つまり、よく眠れていない状態が続くと、朝立ちも
感じにくくなることがあるのです。
睡眠不足は、男性ホルモンにも影響する

若い健康な男性を対象にした研究では、1週間、
睡眠を5時間に減らしただけで、
日中のテストステロン(男性ホルモン)が
10〜15%ほど下がったと
報告されています(JAMA. 2011)。
テストステロンは、性欲や気力、筋肉の維持などに
関わるホルモンです。
たった1週間の寝不足でも、体はちゃんと影響を
受けるということです。
男性ホルモンの変化については、
男性更年期の記事でくわしく解説しています。
何時間眠ればいいの?
厚生労働省の「健康づくりのための
睡眠ガイド2023」では、
成人はおおよそ6〜8時間が適正な睡眠時間と
考えられ、1日に少なくとも6時間以上の睡眠を
確保するよう努めることがすすめられています。
ただし、必要な睡眠時間には個人差があります。
時間だけでなく、「朝起きたときに
休めた感じがあるか」も大切な目安です。
大きないびきは「睡眠時無呼吸」のサインかも
しっかり寝ているつもりでも、眠りの質が
落ちていることがあります。
その代表が、眠っている間に呼吸が
止まったり浅くなったりする
「閉塞性睡眠時無呼吸」です。
睡眠ガイドによると、閉塞性睡眠時無呼吸では、
実際に眠れている時間や深い睡眠が減り、
日中の眠気や、休めた感じがしないといった
症状が出ます。
また、高血圧や脳卒中、心筋梗塞、
糖尿病などのきっかけにもなるとされています。
肥満がいちばんの危険因子ですが、あごが
小さいなどの体の特徴が原因になることもあります。
- 大きないびきをかくと言われる
- 寝ている間に呼吸が止まっていると言われた
- 十分寝たはずなのに、昼間に強い眠気がある
- 朝起きたときに頭が痛い、体が重い
当てはまるものがある方は、内科や呼吸器内科、
睡眠外来などで相談してみてください。
血管の病気とEDは関係が深いので、眠りの問題を
見直すことは、体全体を守ることにもつながります。
今夜からできる、眠りの整え方

睡眠ガイド2023の内容をもとに、
今日から取り入れやすいことをまとめました。
入浴は、寝る1〜2時間前に
寝室は暑すぎず寒すぎない温度にして、
寝る1〜2時間前に入浴して体を温めてから布団に
入ると、寝つきやすくなるとされています。
寝室には、スマホを持ち込まない
デジタル機器は寝室に持ち込まず、別の部屋に
置くことがすすめられています。
寝ころがって画面を見ると、目と画面が近くなり、
寝つきや眠りの質が悪くなるためです。
寝室は、できるだけ暗くして眠りましょう。
寝酒・カフェイン・タバコに気をつける
カフェインやニコチン、飲みすぎや
「眠るためのお酒(寝酒)」は、寝つきを
悪くしたり、夜中に目が
覚める原因になったりします。
お酒で眠くなっても、眠りは浅くなりやすいことを
覚えておいてください。
朝は光を浴び、日中に体を動かす
朝、起きたら部屋に朝日を入れ、
日中はできるだけ光を浴びると、体内時計が整い、
夜に眠りやすくなります。
適度な運動もよい眠りにつながりますが、
寝る1時間以内の激しい運動は
控えたほうがよいとされています。
こんなときは、医療機関へ
眠りについて相談したいとき
- 生活を整えても、眠れない状態が続いている
- 大きないびきや、呼吸が止まっていると言われた
- 昼間の眠気が強く、仕事や運転に影響している
ED・中折れについて相談したいとき
- 朝や夜中の勃起を、ほとんど感じなくなった
- 中折れや、勃起しにくい状態が数か月続いている
- 健康診断で、血圧・血糖・コレステロールを指摘されている
眠りの悩みは内科や睡眠外来、EDの悩みは
泌尿器科が主な相談先です。
胸の痛みや息切れがあるときは、様子を
見ずにすぐ受診してください。
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まとめ
朝立ちは、睡眠中にくり返される自然な勃起の
名残りで、体の状態を知る目安になります。
寝不足は男性ホルモンを下げ、
睡眠時無呼吸のような眠りの病気は、
血管の病気にもつながります。
まずは6時間以上の睡眠を目安に、入浴の時間、
寝室のスマホ、寝酒を
見直すところから始めてみてください。
看護の現場では、眠りが整うことで体調や気持ちが
落ち着いていく方を、たくさん見てきました。
今夜の眠りから、少しずつ整えていきましょう。
参考

コメント
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